南国フィジーで、のんびり退職生活

南太平洋のフィジー共和国で、のんびりと退職後の生活を送っています。フィジーの現地の色々な情報を発信します。

フィジーの伝統行事 「カバの儀式」

カバの儀式は、基本的には、フィジー人のビレッジ(フィジー人の村)に大事なお客様が訪れた時に、カバという飲み物を伝統的な作法により振る舞うことで歓迎の意を表すという儀式です。


他国の元首など国賓のお客様がフィジーを訪問された時などは、大々的な儀式が催されます。
地域的には、フィジーの地方の村にフィジー政府のお偉方や他の村の大酋長たちが訪問された時などもその村に応じた規模の儀式が催されます。


今では、外国からの観光客へのアトラクションの一つとしてホテルなどや観光コースに入っている郊外の村などでも、「カバの儀式」が催されます。


本来は、お客様が初めてビレッジを訪問される場合は、まず「セブセブの儀式」の洗礼でビレッジに入る事が許されますので、観光客対象のアトラクションでは、この二つの儀式が同時に行われる形になっていると思います。


「カバ」(Kava)というのは、南太平洋一帯に生える、ヤンゴーナ(Yaqona)という胡椒科の木の根っこを乾燥させた物を、突き砕いて粉状にしたものをタノア(Tanoa)という大きな木の器の中で、水に濡らして揉み絞った汁です。


大きな儀式では、乾燥した根を突き砕くところから始めますが、簡単な儀式では前もって粉にしたものを用います。


では、実際に行われた儀式を写真で簡単に説明します。


タノア(Tanoa)という木製の大きな器で、カバを絞りだしているところです。


出来上がったカバを、ココナッツの殻で作った杯で汲み取っているところです。


カバを入れた杯を高く掲げ、客人のところへ運ぶところです。


受け取った客人がカバを一口で飲み干すところです。
同じ上座に、酋長や長老たちが並んで座っています。全員に行きわたるまで杯が運ばれます。
すぐ横では、ビレッジのご婦人がたや子供たちが沢山ギャラリーで儀式を見守っていました。


この写真は、フィジーの、ある離島のフィジアン・ビレッジで執り行われた「カバの儀式」です。
フィジー人の衣装などは簡略されていますが、儀式の流れは伝統に則った作法で厳粛に執り行われました。


カバには、メチスチシンという麻酔成分が含まれているため飲むと舌がしびれるような感じがします。


現在では、フィジーではカバは堅苦しい儀式から誰かがやって来た時のもてなしの儀式などと普通に飲まれています。
特に冠婚葬祭などの習慣的な行事には欠かせない飲み物となっています。


ナンディ・タウンの公設市場で売られている乾燥したヤンゴーナの根、「ワカ」(Waka) と呼ばれています。粉にすれば「カバ」(Kava) と呼ばれます。


贈答用にまとめられて新聞紙にくるまれた「ワカ」、これで、20F$ です。
手前のテーブルの上の物が、30F$ です。



カバは、日本人にとっては、決して美味しい飲み物ではないと思いますが、もしフィジーに観光で来られた時に機会があれば試してみて下さい。


カバには鎮静効果があると言われてますので、飲むほどに落ち着いて最後には眠くなってきます。


フィジー人たちは、一度飲み始めると早朝(1時か2時頃)まで延々と会話しながら飲み続けます。

















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